松下幸之助一日一話

１２月２５日

「経営者次第」

昔の日本の言葉に「頭がまわらなければ尾もまわらない」というのがあるが

私は経営者が百人の人を緊張させて、大いに成果をあげようと思えば、その人の発動が

はたの人が見て　”気の毒な”　と思うくらいにならないといいけないと思う。

”うちのおやじ、もう一生懸命にやっとる。気の毒や”　という感じが起これば

全部が一致団結して働くだろう。けれどもそうではない限りは

経営者の活動の程度に応じてみな働くだろうと思う。

人間というのはそんなのもである。決してぼろいことはない。

自分はタバコをくわえて遊んでいながら「働け」と言っても、それは働かない。

私はそういうふうに考えてやってきた。