読了本_人魚の眠る家 東野圭吾
公開日:2025年04月12日
更新日:2025年04月12日 その他コラム
更新日:2025年04月12日 その他コラム
現在研修中、2025年6月8日開業予定
おそうじ革命埼玉戸田公園店の上笹です
読書が趣味の一つですので、
直近の読了本の感想をネタバレ無しの範囲で感想をブログに載せさせていただきます
脳死がテーマのお話です
水の事故で脳死となってしまった瑞穂
瑞穂の【死】の概念をめぐり母親(薫子)と家族の心の葛藤が描かれます
死を受け入れて、脳死判定を受け、臓器移植で命が救われる患者に臓器を提供するのが正当な考えか
それとも脳死状態とはいえ、心臓は動き呼吸をする瑞穂は、はたして死んでいるのか
生きているのであれば、死を受け入れず延命治療をして介護を続けるのも親として当然のこと
薫子は後者を選択し、介護を続けることで瑞穂を愛し続ける
最新技術を駆使し脊髄を刺激することで、
瑞穂の体を動かすことは
薫子の狂気じみた自己満足に映る
母親として娘を愛するあまり、死を受け入れないことは決して間違ってはいない
一方で、
死を受け入れないことを、まわりの人に強要してはいけないことだと感じます
終盤は涙が止まらない感動の展開となり
電車の中での読書にもかかわらず、涙を流しながら読んでしまいました
エピローグの完結の仕方も実に秀逸で、非常に素晴らしい作品です